「何十年もこの黒豆を作ってきました。」

そう言って、乾燥した黒豆の皮剥きを淡々とやっている、たぶちさんはこのようにタネを自家採種しながら、何十年も栽培しています。それは亡くなった旦那様の意思を、継ぐように続けられている。

たぶちさんは、綾町内外の方々から綾町の有機農業の父と言われてきました、そして現在も言われています。約50年前から始まった、有機農業としての綾町の農業の歴史の中に出てくる方であり、土づくりは農業の基本とした考え方で、実践されてきた方でした。
常に、手で土を触りその状態を見ながらものづくりに取り組まれてきたり、月の満ち欠けを参考に作付けや収穫時期を考えたり、その基本的なところは

「私達は、自然に活かされている」

その考えが主になっており、いつも自然を壊さない、自然と共存するという事を考えて、それを農業という分野で体現されていた方でした。

農業の栽培方法は手段なので、農薬を使用しないとか減農薬だとかという事が問題ではなく、目標やビジョンなどの向かう方向が何処にあり、それを踏まえて今自分の技術で出来ることを全うするという事が大事だと生前語っていた、たぶちさんはその時々でわからない中でも一歩ずつ進む事をご自身の、ものづくりで農産物として我々に届けて下さいました。

たぶちさんの、想いを引き継いでいる綾町の農家様は今でもたくさんいらっしゃる事が、綾町にとっての宝なのかもしれません。