「これはどうか?これではどうだろう?そうやって長年にわたりライチへ挑戦してきた。今でもそれは続けている。本当に手探りでのチャレンジ。」

そう話すのは、宮崎県綾町でマンゴーとライチを生産している、大隈さん。
話している時の一言一言と、その表情がその難しさや苦労を感じさせる。
それは、私達が想像出来ないほどの投資や、苦労をされてきたと話を聞いて感じる。綾町でライチを1人で作り始めた時の、相談したくてもできない状況で進む事のリスク。それでもやると決めた事の不安。実がなるまで約4年〜5年の無収入期間での不安。他に今でも、数種類のライチのどの木を残すかという選択やどの苗木を作っていくか。
聞けば聞くほど、農業はすればするほどリスクが増えてくる職業ではないのかとお話を伺っているこちらが不安になってきた。

しかし、大隈さんはこう付け加えた。
「お客様に喜んでもらえるような作品を作りたい。なぜなら綾町は農業の町だから。」

そう話している表情は、先ほどの厳しいものではなくどこか未来を見ているような感じだった。
そして、最後に自分の言った事が恥ずかしかったのか、クスッと小さく笑った。私には、その笑いがとても人間らしく魅力的な生産者様だと思えた。

やっぱりこの町には、素敵な人がたくさんいる。
そして、まだまだたくさん。

100年後に綾町の魅力を伝えるために。