宮崎県綾町は、日向夏の産地です。日向夏とは外側の黄色い皮を薄く桂剥きにし、中の白い部分と果実を食べるとてもさっぱりした果樹です。初めて食べられる方はみかんのように皮を剥いて果実だけ食べて
「ん?酸っぱい果樹だな〜?」
なんて、経験があるのではないかと思います。
そうではなくて、内の白い皮も一緒に食べてみてください。それは、とても爽やかな食味と食べた後のスッキリとした食べ心地を味わえると思います。

そんな、素敵な日向夏を生産されている農家さんの苦労は、実は想像を超えるほど年間を通し、自然との共存の上で成り立っています。もちろん、収穫時期は1年で1度の2月から3月にかけての2ヶ月間に集中しており、その収穫時期が終わると剪定作業、花粉取り、花粉を乾燥させ花が咲いている1週間の間で受粉、実がつきだしたら袋がけ。その間に台風や寒波などの自然対策、水やり、防虫作業など細かくあげれば他にもたくさんの作業がありますが、これを全て手作業で行っています。しかも、ほとんどの日向夏農家の皆さんが他の果樹栽培もてがけています。
日向夏は、ハウス栽培と、露地栽培との2種類があり、収穫前の1月、2月の氷点下になる時期は露地栽培の農家さんは、自然とのにらめっこが続きます。しかも、対策はほとんどなく祈るのみです。去年は収穫前のほんの3時間程度の氷点下5度ぐらいがあったため、果実の水分が凍りその後の生育で水分が飛んでしまう、「すあがり」という状態になってしまい、大被害を受けた農家さんがほとんどでした。そうなると、生鮮での販売は難しくほぼ全ての露地日向夏が加工にまわり、農家さんの収入減になりました。その額はとても大きなものでした。しかし、皆さん口を揃え
「お客様に、喜んで頂ける日向夏をつくる!」
と今年も奮起してものづくり取り組んできました。今年も、収穫前の時期の大事な時期ですが、順調に収穫まで迎えらるように畑で日向夏とは向き合っています。

今後、もし昨年のような寒波の被害にあった場合には、その状況をしっかりと皆さんへ伝え、「食べる」事で農業を応援する取り組みが少しでも増えるといいなと思います。

自分達が動く事で

100年後に綾町の魅力を伝えるために。