果樹育てる上で、農薬や化学肥料を使わないと出来ないとされてきた常識の中で、最近は様々な地域で生産者様の努力による「ものづくり」の技術の向上による1段階上の作品の登場が目立つ時代になってきています。また、消費者目線でも目に見える安心安全を購入したいと思う人が増えてきているのではないかと感じます。

宮崎県綾町は、自然を壊さない農業の取り組みに町をあげて約50年ほど前から、取り組んできました。その結果「夜逃げの街」から「有機農業の町」としてイメージが変わり定着しました。その流れは言葉にすると簡単に聞こえますが、それらを行動に移した先人達の努力は並大抵なことではなかったとききます。しかし、その一本筋が通った信念は現在も町民一人一人にも浸透しており、農家さんのものづくりからも見えてきます。

今日の農家さんは、もりやまさんです。もりやまさんは、日向夏や露地野菜の栽培を主に綾町内でされていますが、ご自身で町内酒造企業から焼酎の搾りカス(さつまいも)を独自に発酵させ使用しています。廃棄するものを利用し、綾町内でゴミを極力出さずに自然に返すという方法などを実践しています。現在出来る事を考え実行するというもりやまさんは、除草剤や農薬、化学肥料は使用しないものづくりを目指し農業に取り組まれています。そんなもりやまさんが今年、除草剤も農薬も化学肥料もしようぜずに収穫された通常より1ヶ月遅くまで美味しさを追求するために木に実らせていた「文旦」が300キロ出来ました。

「是非食べて欲しいけど数が限られているから。」

と控えめでシャイなもりやまさん。

1年に1度の収穫で300キロしかとれない「文旦」をつくるには、わけがあります。

「子供達に自分が考える、安心で安全なものを食べさせたい。」

そう言い終わった後の、真剣な眼差しからクシャクシャになった笑顔で優しく真剣な想いを感じました。

 

100年後まで綾の魅力を伝えるために